合成皮革

流行となって久しい合成皮革とクリーニングについてお話します。
高級感があって柔らくて肌触りもいい。いまも合成皮革は流行になっています。
しかし、クリーニングについて言うとこの素材は非常に難しい素材なのです。ポリウレタンで作られているものが大半ですが、ポリウレタンには寿命があります。メーカーサイドでは繊維が出来上がってからの寿命は3年程度であるといっています。しかし、繊維が出来上がってから裁断され製品になって店頭に並ぶ。お客様が購入された時点ではかなりの時間が経過しているものもあります。
やがて寿命がやってきた合成皮革製品はぽろぽろと表面がはがれたり、ねばねばと表面が溶けはじめたりします。スレに弱いため 、えりや袖口などが最初に壊れ始めます。クリーニングではどうする事も出来ない問題なのです。しかし、メーカーは積極的にこの合成繊維の寿命の問題を公表しないためいつまでもトラブルの多い製品として残ってしまいます。

塩化ビニルは極端に乾燥が遅い

ドライクリーニングした後は長い時間の乾燥が必要です。もし乾燥が不十分なものを着用されればドライ溶剤による科学やけどの原因になり肌がかぶれたりしてしまいます。
当店ではこのようなトラブルを避けるため、できるだけドライクリーニングではなく水洗するようにしています。また水洗できないものはドライクリーニングの後長い時間をかけて乾燥させるよう特に注意を払っています。ドライチェッカーという機械を使って乾燥出来たか確認もしています。
もし乾燥が十分であるかどうか気になるお客様は(当店のクリーニング商品ではない場合も)1日くらいハンガーに吊って自然乾燥させてから着用されると間違いないでしょう。

もっと厄介なものがあります。

それは塩化ビニルで作られた合成繊維

塩化ビニルは本来硬いものですが、可塑剤を使って柔らかくし衣料品に使われていました。しかし、この可塑剤(ジオクチルフタレート)は環境ホルモンの問題で好ましくないとされ現在では生産されていません。。。日本では。。。

つまり、中国などではまだ安くて作られるため生産されています。これが大問題なのです。海外製品は安くて手に入るため日本に多く持ち込まれます。そしてこの製品をドライクリーニングするとジオクチルフタレートが流れ出し元の硬い塩化ビニルに戻ってしまいます。そうなったらもはや衣料品ではありません。商品の取り扱い表示にも決して塩化ビニルなどと書かれる事は無く、ポリウレタンでありドライクリーニングできるかのように装ってあります。更に悪い事に塩化ビニルと本物のポリウレタンは見分ける事が不可能です。

この合成皮革製品については今後もクリーニング店の苦悩が続くでしょう。