創業当時

和服はもともとはひとつの反物でできています。その反物は裁断されて仕立てられるうちに小さなパーツに分けられるんですね。そしてつぎはぎが縫い合わされて着物になるわけです。その和服を洗うときにはまた仕立てを解いてばらばらのパーツに戻します。さらにパーツを縫い合わせてひとつの反物の形に戻すんですね。そして、長い反物を洗って、こいのぼりのように両端をはさんでつるします。反物の幅が狂わないように竹ひごのようなもの(これを伸子針といいます)で横にも張りを作ります。そうして乾燥させ、出来上がったものを仕立て直して和服に戻します。こういった一連の作業を洗い張りといいます。こんな反物のこいのぼりが何十本も張ってありました。そのころはまだまだ和服の需要が多かったのですね。雨が降ると取り込みに大変だったそうです。いまでも、反物の両端をはさむ洗濯ばさみのお化けのようなものや、竹ひごの針は当家には多く残っていています。