取材を受けたときのこと

女性セブン(小学館)さんより冬物衣料の収納についての特集を組みたいので、取材をお願いしたい旨の連絡がありました。ああ、もうそういう時期なんだと私も思いました。
クリーニング店では一般に3月21日の彼岸の日を境にして衣替えの繁忙期を迎えます。猫の手も借りたいくらいの忙しい日々を送ることになります。
わたしもここで少し衣類の収納について思うところを書いてみようと思います。
まず、汚れについて。汗がついた衣料品は必ず洗ってしまうことです。汗は時間が経つにつれて変色します。わきの下などが黄色くなってしまいます。また汗は布地の色を脱色してしまうこともあります。こういう状態になったらご家庭では対処がかなり難しくなってしまいます。実はクリーニング店でも難しいのです。ですから変色してしまう前に洗っておいたほうが間違いありません。食べこぼしの汚れなども時間とともに難しいしみに変化してしまいます。どちらにせよ先に洗ってから収納すると言うのが鉄則です。

収納場所について

収納場所

まず思いつくのがカビにならないように収納すること。湿気のあるところ、空気のこもるところ、気温が高くなるところは避けたほうがよいです。意外なのがお家が1戸立ての場合、1階より2階のほうが収納に適していると言うこと。お風呂や洗面所、台所が1階には集中しますし地面からの湿気も上がりやすいです。2階は湿気が少なく風通しもよい場合が多く、圧倒的にカビにはなりにくいのです。
そして直射日光が当たらない場所に収納すること。衣料品も直射日光で日焼けします。肩や袖だけが変色した衣料を時々お預かりしますがこれは日焼けによるものなのでクリーニングで汚れを落とすのとは根本的に違います。まず日焼けするようなところに放置しないのが原則ですね。

虫食いについて

特にウールの商品を好んで虫は食べるようです。ですから、たんすの中にシルクとウールの商品を入れておいた場合、ウールの商品についた虫がシルクの商品にまで飛び火することがあります。できることならウールとシルクの商品を分けておいたほうが被害が少なくなります。また汚れている部分を虫は集中的に食べます。やはりクリーニングも防衛策のひとつということになります。クリーニングで気をつけなければならないのが小さな虫食いだと思っていたのがクリーニングで大きな穴になってしまうと言うこと。すでに繊維が虫食いによって切れてしまっていて、クリーニングによって切れた繊維が流れてしまうのです。
虫食いの被害を食い止める手立てとして、防虫剤を使って虫を寄せ付けないのが一般的になります。しかしです。防虫剤の使い方にも注意が必要です。和服の上に防虫剤を置いておいたらしみになったと言うような例はよくあります。また防虫剤を多く使いすぎて匂いがひどくなっていたり、一度昇華した防虫剤が再び衣類に結晶したと言うこともあるようです。種類の違う防虫剤を混ぜると特によくないそうです。
今は防虫剤の品質もかなり進んで衣類にダメージを与えることは少なくなってきたようですが、用法にはご注意ください。