ドライマークの商品も洗えますって

ドライクリーニング ドライマークの商品も洗えますって家庭用の洗剤が一時よく売れたそうです。でも、それにも裏話があるんです。
実際、ドライマークの商品を洗って、商品がだめになったお客様から苦情が消費者センター等に殺到しました。そして、クリーニング店にも何とかならないかと問い合わせが沢山寄せられました。実際私の店にも沢山の商品が寄せられました。匂いをかいで見るとどこの洗剤かおおよその見当がつきます。洗剤メーカーは高級感を出すために香料を配合するためです。答えから言うと、壊れてしまった商品はもうどうにもなりません。お客様は自分で洗ってだめにしてしまったのですから自己責任です。でも、ドライマークの商品も洗えると宣伝したメーカーにも若干の責任はあるのかなーと思ったりもします。
きょうスーパーに行ってあらためて洗剤コーナーを調べてきました。洗剤メーカーの苦労のあとが伺えます。洗剤に洗えないもののリーフレットを添えていたり、裏書に「水洗いできませんの表示の衣類は洗わないでください」と表示してあったり「シルク、レーヨン、麻等は洗えませんがウールは洗えるものもあります」と裏書してあったり苦労のあとが伺えます。でも、おもての表示にはウールマークが表示してあったりいかにもドライクリーニングで洗えるような錯覚を起こすような表示がしてあります。

これもメーカーの戦略なのでしょう

私たちクリーニング店の立場からするとかなり危ないなって思います。実際。、ウールの商品や絹などの商品を(しみなどの事情によってやむおえず)水で洗う場合かなり気を使って洗っているのです。洗いから乾燥、アイロンなどを使っての仕上げまでかなりの技術がいると思っています。クリーニング店でも大量生産してしまうお店もありますし一概に言えないんですけれど、よいクリーニング店は染み抜きもしてくれますし、衣類がしみ抜きに耐えられないと思ったらこれ以上取れませんといってくれる場合もあります。はっきりいってしまうと、クリーニング店に出してしまったほうがお客様にとってお得だと思います。大事な衣類を手間をかけて自宅であらってだめにしてしまったのでは残念です。

国家認定クリーニング師

当店では5人の国家認定クリーニング師がいて、よい仕事をしようと努力しています。ちなみにクリーニング師の試験には「環境衛生関係の法規」「しみ抜き」「アイロン実技」「衣類の洗い方の選別」「薬品鑑定」「しみの鑑定」などの試験がありすべてをクリアーすること。3年おきにクリーニング師講習会がありそれに参加して最先端の技術や情報を習得することが義務付けられています。これがなかなか大変なのです。

ベンジンによるしみ抜き

最近和服にしみがついていたので、ベンジンで拭いたら着物が変色してしまった。という商品が当店に届けられました。どこかでベンジンによるしみ抜きができるというお話をお聞きになって試されたのだそうです。はじめからクリーニング店にご依頼になれば簡単だったろうに、こうなってしまっては膨大な労力が必要となり、元通りにはならない可能性もあります。ただ汚れをベンジンで吸い出すことができてもそのベンジンをすすぎ出す事ができなければ、汚れを吸ったベンジンが輪じみとなって残ってしまいます。おまけに和服の地色までも侵してしまったのでは染めなおしでもしないことにはどうすることもできなくなってしまいます。ちなみに染め直しや柄の書き足しをしてごまかすとなると10万円くらいは掛かることがあります。ご家庭でベンジン等を御使用になるときにはそれなりのお覚悟を持って、といことになります。

ご家庭とクリーニング店との違い

私の家内が嫁いで来てくれた当初、私のウールのズボンを家庭で洗ってだめにしたことがあります。まだお嫁さん1年生の家内には、ウールの商品を家庭用の洗濯機で洗ったらだめになることがわかっていなかったのです。これが一般の家庭なんだなと驚かされた思い出があります。
まだまだ私の気づかないところで一般のご家庭とクリーニング店との思いの違いは一杯あるのだろうなと思っています。